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【ITビジネス】GAFAを中心としたプラットフォーム企業の4つビジネスモデル

ITビジネスモデル

 

るるやま
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今回は、プラットフォーマーを代表とするICT企業のビジネスモデルについて考えてみましょう。シンプルに考えるツール「ピクト図解」を利用して考えてみます。

※ICTは、Information and Communication Technologyの略で、情報通信技術の意味で、ICT企業は、インターネットのような通信技術を利用した製品やサービスを提供する企業という意味で利用しています。

本記事の内容

この記事を読んでいただくと、ICT企業のビジネスモデルの概要が理解できます。
・ICT企業の中でもインターネットを主力事業とする企業の収益モデル4分類の理解ができます。
・日本のICT企業で上場している企業3社(Yahoo!・楽天・リクルート)の収益構造を分解・モデル化します。
・これから、この分野で起業を検討する方や就職や転職を検討している方に読んでいただきたいです。

プラットフォーム企業とは

2019年は、「GAFA」「BAT」という言葉が様々なメディアで取り上げられていました。GAFAは、アメリカ企業のGoogle、Apple、Facebook、Amazonで、BATは、中国企業のBaido、Alibaba、Tencentの頭文字をとった略称です。いずれの企業も売上、営業利益ともに成長を継続しています。(百度の伸び率は低くなっています)GAFAについては、説明するまでもないですが、BAT3社は、補足で下記、事業内容をご説明します。

百度(バイドゥ・Baido)2000年に北京で設立。中国市場の約7割のシェア占める検索エンジン「百度」を中心に、アプリストア「百度応用」やオンライン百科事典「百度百科」などが主力サービスでアクティブユーザーは、約4.4億人。
阿里巴巴集団(アリババグループ・Alibaba)1999年に馬雲(ジャック・マー)が浙江省で設立。B2Bプラットフォーム「Alibaba.com」やC2Cサイト「淘宝(タオバオ)」B2Cサイト「天猫(Tモール)」や「アリペイ」という決済サービスが主力事業。アリペイのユーザーは約12億人。
騰訊(テンセント・Tencent)1998年に広東省深圳市で設立。インスタント・メッセンジャー「QQ」や「微信(WeChat)」の主力サービスで、アクティブユーザーは、約6.5億人。

世界の時価総額ランキングで見ると、GAFA+マイクロソフトとBATで上位10社(図1)を独占しています。またGAFAとBATの売上や営業利益(図2)は、確実な成長をしています。

世界の時価総額ランキング
(図1:出典「第23回未来投資会議 配布資料」)
GAFA売上・利益推移
(図2:出典:令和元年度情報通信白書)

ICT企業のビジネスモデル

ピクト図解

ICT企業のビジネスモデルは、4つに分類ができます。ビジネスモデルを「ピクト図解」という記号を用いて表現してみます。
ピクト図解は、板橋悟氏が考案したもので、シンプルに収益モデルを表現することができます。今回は、このピクト図解を利用させて頂き、ビジネスモデルを作成してみました。

ピクト図解は、シンボル記号と呼ばれる上の図を用いて、3W1Hの原則でビジネスモデルの図を描くものです。

ピクト図解

詳細は、是非下記「ピクト図解」を読んでみてください。

4つのビジネスモデル

ICT企業は、下記4つのビジネスモデルのいずれかを組み合わせてマネタイズを図り、収益を得ています。

4つの収益モデル

ピクト図解で各ビジネスモデルを表現すると下記になります。

1.広告モデル
広告モデルは、WEBサイト自体に一定期間広告を掲載して料金を受領したり、広告を閲覧した利用者がクリックした場合に料金を受領する等の収益モデルです。

広告モデル

2.課金モデル
課金モデルは、WEBサイトで提供するサービスやコンテンツに対して、利用者から料金を受領する収益モデルで、最近は、「サブスクリプション」という呼び方もします。

課金モデル

3.マッチングモデル
マッチングモデルは、WEBサイトを通して、企業や消費者の間でマッチングを提供者と利用者のマッチングを行い、成約したら手数料を受領する収益モデルです。

マッチングモデル

4.ECモデル
WEB上で商品を販売することで収益を獲得するモデルで、自社で直接販売する場合と楽天やAmazonのようなプラットフォームに出店して販売する場合の2パターンがあります。

ECモデル

 

実際の企業の収益構造分析

日本を代表するインターネット企業3社の決算資料から、事業別の収益内容を事例として活用して、4つのモデルに当てはめてみました。

1.ヤフー株式会社
ヤフーは、広告モデル、課金モデル、ECモデルで主な事業を構成しています。ポータルサイトとして様々なユーザーを集客することが可能なため、利益率の高い広告モデルの構成比が高く、事業全体の営業利益率も他2社よりも高くなっています。

ヤフー株式会社

2.楽天株式会社
楽天は、ECモデル、課金モデル、広告モデルで主な事業を構成しています。楽天市場が事業ドメインですが、最近やフィンテックなどの金融サービスを強化しており、ECモデルや課金モデルの構成比が高くなっています。

楽天

3.株式会社リクルートホールディングス
リクルートホールディングスは、マッチングモデル、広告モデル、課金モデルで主な事業を構成しています。リクナビ等の人材マッチング事業が事業ドメインのため、マッチングモデルの構成比が高くなっています。

リクルート

4.GAFAとBATのビジネスモデル
下表は、各企業ごとの事業セグメントをマトリクスにした表です。濃い色が売上額50%以上の占有率を示した主力事業セグメントで、Google、Facebook、Baiduが「広告モデル」、AmazonとAlibabaが「ECモデル」、tencentが「課金モデル」、Appleがiphoneを中心とした製品(メーカー)、となっています。

事業セグメント
るるやま
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プラットフォーマーの理解をするためには、下記の本がオススメですよ。



今日も、記事をお読みいただき、ありがとうございました!次回は、ECサイトをテーマに記事を記載したいと思います。
るるやま @ruruyamasan でした。