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【中小企業診断士のおすすめ本】経営(ビジネス)に必要な基礎知識を学べる小説10選

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るるやま
るるやま
るるやま は、中小企業診断士として様々なビジネス本を読むけど、小説形式でわかりやすく知識を得ることができる本を紹介するよ!

中小企業診断士の勉強をしている際に、参考書を読んでもなかなか理解できないことが多くありました。やはり、基本や原理原則を理解しないと応用ができない、と思いまして、理解度を上げるために読んだ本が、小説仕立てで経営に関するエッセンスが理解できるビジネス本です。

本記事の内容

この記事を読んでいただくと、るるやま が何度も読んだ「ビジネスに必要な基礎知識」を得ることができる各分野のおすすめ本が理解できます。

1.「経営戦略」をテーマとした本2冊の紹介

2.「マーケティング」をテーマとした本2冊の紹介

3.「財務・会計」をテーマとした本2冊の紹介

4.「組織」をテーマとした本2冊の紹介

5.「生産管理(TOC」」をテーマとした本2冊の紹介

1.「経営戦略」をテーマとした本2冊

経営戦略は、会社の方向性を決定する重要な方針ですが、大企業ですと経営企画というような社長直轄の部署が、経営戦略を担当することが多いですね。ご紹介する本2冊は、会社の経営がうまくいかない時に、どのような全社戦略を取るかを、組織のトップや経営企画、という視点・役割から企業変革を行っていくストーリーの小説です。

(1)「V字回復の経営〜2年で会社を変えられますか 企業変革ドラマ〜」

中小企業診断士の資格の勉強を始める前に読んで感銘を受けた本です。2年で黒字化を行うと明言した経営トップが、会社全体に改革の必要性を常に問いながら、経営者人材を育成し改革を実現していく物語です。事業再生を行う際に必要なリーダーシップのあり方や変革の進め方を、著者のリアルな経験を元にした臨場感あるストーリーを楽しみながら学ぶ事ができます。

この本で学べること

1.業績不振の企業をに共通する問題点
2.企業の変革に必要な方法
3.経営者人材を育成し組織を改善するための方法

この他にも4部作として、下記3冊のビジネス小説を出版されてますが、どの小説も非常に読みやすく白身のストーリーで一気読みできますし、経営戦略への理解度が高まります。

(2)「戦略参謀〜経営プロフェッショナルの教科書」

経営トップ参謀として「経営企画」という機能があります。その機能に初めて着任した主人公を通して、事業のP(計画)D(実行)C(確認)A(改善)のサイクルを効果的に回す仕組みの構築方法を学ぶ事ができる小説です。途中の章ごとに著者の解説があるので、ストーリーを楽しみながら、理論的な背景なども学ぶ事が可能になっています。

この本で学べること

1.経営企画(トップの参謀)の役割や業務内容とは
2.企業変革の進め方とは
3.事業のPDCAのサイクルの効果的な回し方とは

2.「マーケティング」をテーマとした本2冊

アメリカ・マーケティング協会は、「マーケティングとは、消費者、顧客、パートナー、および社会全体にとって価値のある提供物を創造、伝達、流通、交換するための活動、一連の精度、およびプロセスをいう」と定義しています。下記2冊では、顧客が求める商品やサービスを開発し、その情報を発信し、その価値を効果的に得る事を可能とする一連のプロセス(活動)について理解をする事ができます。

(1)「100円のコーラを1000円で売る方法」

「そんな事が可能なのかな?」というキャッチなタイトルの本ですが、破天荒な女性の商品開発プランナーが上司から指導を受けながら商品開発からマーケット投入までのプロセスの中で成長していく物語で読むと納得できます。バリュープロポジションという「競合他社が提供できる価値はあえて捨ててでも、顧客が本当に望んでいて自社が提供できる価値を探る」という考え方を中心に、リッツ・カールトンがルームサービスで1,000円のコカコーラを販売している、などの事例も豊富に展開しており、マーケティングの基礎を学ぶ事ができます。

この本で学べること

1.商品企画からマーケット投入までのプロセス
2.マーケティングに必要な基礎知識
3.「バリュープロポジション」顧客が望む価値の探し方

(2)「そうだ、星を売ろう 「売れない時代」の新しいビジネスモデル」

「星を売るってなんだろう?」という気持ちで読み始めた本ですが、物が売れない飽和時代に、どんな方法で新しいビジネスモデルを考えていけば良いのかを示唆してくれる本です。ストーリーは、長野県の阿智村で実際に起きた実話を元に、温泉旅館の新人が、自分の旅館の立て直しに挑戦する中で、地域全体を巻き込みながら活性化を実現していく内容で、ジョン・P・コッターの「企業変革の8ステップ」やジェイ・B・バーニーの「企業戦略論」など戦略論も学ぶことができます。

この本で学べること

1.モノからコトをへ、新しいビジネスモデル構築の方法
2.今後の地域創生に必要な考え方
3.様々な経営戦略構築のフレームワーク

3.「会計」をテーマとした本2冊

会計には、財務会計と管理会計という2つの領域があります。財務会計は、企業の経営状態を外部の利害関係者(ステークホルダー)に開示するために行う会計で、企業会計原則という同じ基準で財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書等)を作成し公表することです。管理会計は、企業内で事業別、部門別など経営者が判断を行うために必要な内部情報をまとめて事業計画書や中期経営計画などを作成することです。下記2冊では、基本的な財務会計と管理会計の仕組みを理解する事ができます。

(1)なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?

乃木坂46のアイドルが表紙とキャッチーな名前に興味を惹かれて購入した本です。乃木坂46の衛藤美彩さんが、複式簿記が存在しない架空の世界で、簿記・会計の知識を学びながら、事件を解決していく物語です。複式簿記の必要性や、「仕訳」「貸方・借方」という簿記の基礎、財務会計の基盤となる知識などを学ぶ事ができます。

この本で学べること

1.単式簿記と複式簿記の違い
2.「仕訳」「貸方・借方」という簿記の基礎
3.企業活動における財務会計の必要性

(2)会計天国

BOOKOFFの会計本のコーナーで見つけて思わず購入した本ですが、ビジネスマンに必要な基礎的会計知識を学ぶ事ができます。ストーリーは、事故死した経営コンサルタントである主人公が、窮地にある5人の経営者に対して財務会計を中心に指導しながら、目指すべき経営状態へ改善をしていく内容です。会計の知識だけでなく、コンサルタントが会社を変革していくプロセスも楽しく学ぶ事ができます。

この本で学べること

1.財務諸表の基礎知識
2.財務諸表の分析と取るべき改善施策
3.管理会計の基礎知識

4.「組織」をテーマとした本2冊

組織論におけるビジネス書は数多くありますが、るるやま は、やはり経営学者のピーター・ドラッガーの本を読んで感銘を受けました。特に流通業の仕事で、部下のマネジメント方法に悩んでいる時に読んだ「マネジメント」は、今でもたまに読み返すバイブルとなっています。また、組織を構成する人々の活動を支援し、うまくことが運ぶよう舵取りする能力、「ファシリテーション」に関しても、るるやま は重視しており、下記の本を読んで学びました。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

高校野球のマネージャーになった女性高生が、ドラッカーのマネジメントを活用しながら、野球部のマネジメントを行い、甲子園を目指すストーリですが、非常にわかりやすくて、ドラッガーの理論の基礎を学ぶ事ができます。累計270万部のベストセラーで、ドラッカーの原作も数多く引用しているので、ドラッカーの本著を読む前の入門書としておすすめの1冊です。

この本で学べること

1.ドラッガーの「マネジメント」の基礎知識
2.「マネジメント」の理論を身近な取り組みとして実践する方法
3.ビジネスにおける人間関係の構築方法

ザ・ファシリテーター1・2

「ファシリテーション」という能力は、「会議をうまく進める能力」と理解されがちですが、「組織の活性化」や「組織変革」をいう現在の企業にもっと大きな視点で必要な能力とるるやま も考えています。この2冊の本では、主人公の女性が、専門性でも年齢でも自分を上回る部下を率い、ファシリテーション能力を駆使して、全社の課題解決を実現していく物語で、組織変革を進めながら、その様々なノウハウを学ぶ事ができます。

この本で学べること

1.ファシリテーションの基礎知識
2.ファシリテーションに必要なスキルやフレームワーク
3.ファシリテーション力を活用した組織変革の方法

5.「生産管理」をテーマとした本2冊

るるやま は、製造業の支援を通して、「全体最適」の必要性を痛感していましたが、下記2冊の本は、その代表的な理論「TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論」に関して学ぶ事ができる良書だと思います。また、タイトルにある通り、「企業の究極の目的(ザ・ゴール)は何か?」という本質的な問いに対する答えを、主人公である工場長の業務改善の取り組みを通して、学ぶ事ができます。

ザ・ゴール

主人公の機械メーカー工場長が、学生時代の恩師の助言をもらいながら、業務改善の取り組みを通して全体最適を実現していく物語です。TOCの概念はもちろん、問題解決に必要な目標の共有や会計数値の見方や見抜き方、業務改善の進め方等について理解ができます。

この本で学べること

1.TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論
2.製造業における工場の改善の進め方
3.全体最適と部分最適

ザ・ゴール2

ザ・ゴール1では、工場長だった主人公が副社長に昇格し、グループ会社の再建に立ち向かう物語です。「思考プロセス」というサブタイトルがある通り、様々な「ツリー(現状ツリー・未来現実ツリー等)を活用して事象と因果関係を可視化し、複数人でアイディアを出しながら、解決策を導き出す問題解決方法を学ぶ事ができます。

この本で学べること

1.生産管理手法であるTOC理論
2.TOCを応用した問題解決の思考プロセス
3.問題解決に必要なフレームワーク(ツリー)

 

るるやま
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どの本も、各メインテーマを軸に置きながら、企業全体の変革につなげるストーリーになっているよね。是非読んでみてください!

 

今日も、記事をお読みいただき、ありがとうございました!
るるやま @ruruyamasanでした。